給付型奨学金

2016年04月01日

「給付型奨学金」制度の創設が、
国会の与野党の論戦の焦点になりつつあります。
「保育園落ちた。日本死ね!!!」と、あわせて。

安倍首相は「本当に厳しい状況にある子どもたちには、
給付型の支援によって、しっかり手を差し伸べる」と表明しています。
果たして、その本気度は、どうでしょう。

「給付型奨学金」とは、「返済の必要がない奨学金」のこと。
現在は「貸与型」(←返済が必要)がほとんどで、無利子もほとんどなく、
しかも、延滞金がつきまといます。

従って、「貸与型奨学金」を利用した若者たちは、
数百万円の借金を背負って、社会に出ていくことになります。
「奨学金返済」の過重負担は、とりわけ、非正規雇用の若者の死活問題になっています。

先進国の多くが、授業料無料、
あるいは、奨学金が給付であるのに対して、日本は、極めて例外です。
このことは、あまり知られていません。

奨学金を返せない若者の増加は、返済停滞(回収不能)で、財政を圧迫するだけでなく、
結婚・出産への影響も大きく、ひいては、少子化・人口減少に拍車をかけます。
ですから、「奨学金制度」の現状は、日本の大きな社会問題なのです。

そこで、財源の問題です。
2015年度の実績ベースで1兆139億円。さあ、どうする!?
「給付型奨学金」の導入は、正念場に来ています。

*写真は、3/25県立文産会館で開催された「滋賀・湖北就職セミナー」の模様です。

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