逢見ての後の心にくらぶれば 昔は物を思はざりけり
お正月は、やっぱり百人一首。
トランプも麻雀も人生ゲームもいいけど、百人一首もいい。
私は、中学生で全部覚えて、今でも宙で言える。たぶん。
今の学校では、どうか。
恋争いも駆け引きも、「心の襞(ひだ)」が「人間の業(ごう)」が、それこそ絶妙。
和歌というカタチで、早い時期に、脳ミソに染みこませておく効用は大きい。
と、経験上思う。
その年齢その年齢における感じ方、味わい方、が醍醐味。
そして、その変容を自分の中に確認していく作業がまた、楽しい(楽しかった)。
暗記を強要した当時の教師(親も荷担)に感謝したい。
勉強には適正年齢があり、意味を解しないからやらない、というものではない。
と、経験上思う。
今の学校では、どうか。
百人一首を詠う時、日本人であることに大きな誇りを感じる。
百人一首が身体に染みこんでいる。
それにしても、冒頭の歌は、これまで以上に、染みる。
次の歌も、それはもう、染みる。
永らへばまた此頃やしのばれむ うしと見し世ぞ今は恋しき