教科書

2014年04月08日

本日、地元の某中学校の入学式に臨席しました。
式次第に『教科書授与』とあり、
その時が来ると、生徒代表が登壇し、
校長から、リボンをかけられたその年の教科書一式を受け取りました。
この時、校長から『教科書授与』にかかる特段の話はありませんでしたが、
私が以前勤めていた某中学校では、
校長が「教科書が授与される謂れ(いわれ)」を添えてから、授与していました。
その要旨は、以下のとおりです。
「教科書は、もともと今のように、無償ではなかったんですよ。
無償……つまり、『教科書はタダ』ではなかったんです。
1961年(昭和36年)に始まった、
高知県長浜地区の被差別部落の住民たちの運動によって、
『教科書無償』の機運は、全国に広まっていったのです。
時の高知市教育委員会では、教育委員がみんな辞めたりと、
それは、それは、大変だったという記録が残っています。
こうした動きは、国会でも取り上げられるようになり、
1963年(昭和38年)に、法律で『無償』と決まりました。
この運動の考え方のもとになったのは『憲法』でした。
第26条『義務教育は、これを無償とする』、この一文が決め手となったのです。
長浜地区で起きたこの運動は〈憲法の精神に合ったもの〉でしたから、
時の政府も国会も、認めなくてはならなくなったのです。
こうして、1964年(昭和39年)には、
小学校1年から3年が無償となり、
ようやく、1969年(昭和44年)には、
中学校3年まで、小・中学校すべてで、教科書は無償となりました。
こうした先人の思いや願いの結晶が『教科書無償』なんですよ」
以上、……校長になりきって綴ってみました。

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