就学前教育の義務化

2016年07月20日

去る参議院議員選挙期間中、長浜市の演説会場にて、
林 久美子候補者の応援弁士に立った小生は、
彼女から聞いていた「就学前教育の義務化」に触れ、
彼女のキャッチフレーズ「未来を育てる」を後押ししました。

その時、どうも「保育園の義務教育化」と口走ったらしく、
選挙が終わっての後、その演説会場にお越しいただいていた方から、
「幼稚園の義務化ではないか?保育園の義務化は常識的に考えられない」との苦言をいただきました。
「あっ!不用意だったか?」とオロオロしました。その時は。

さて、つい先日、本屋に立ち寄ったら、
小生を「こっちこっち」と呼ぶ本がありました。(*小生が購入するかどうかの判断はコレ!)
『保育園義務教育化』古市憲寿:著(小学館)。
な、な、なんと、「保育園の義務教育化」!ではないか!

幸運な出逢い(?)を得たこの本の著者は……
「都会の子育ては、罰ゲームのような困難に満ち、
母親の不安や、家族の負担を高めている」と指摘しています。
しかるに、「保育園を就学前教育の場として、義務教育並みに位置づけ、
すべての子どもが利用できるようにすべき」と主張しています。

途方もない施策に思えますが……
「就学前教育への税投入は、貧困の連鎖防止、女性の就労促進、子どもの能力形成、
加えて、「保育士の処遇改善など、その効果は顕著である」
であるから、「税がこのように使われるなら、増税も受け入れられるはず」と。

にもかかわらず、子育て支援の財源確保は十分になされず、
選挙結果により、保育にも充当されるはずであった消費税増税は、再び延期されることに決しました。
さわさりながら、選挙前、民進党は、自民党に先んじて「再延期」を表明しました。
まったくもう、ガッカリ。「社会保障と税の一体改革」を先送りしない民進党であるべきでした……

このたびの参議院議員選挙、「保育落ちた。日本死ね!」が「参戦」しましたが、
「苦い薬(=消費税増税)は飲みたくない」の有権者のまとまりある数の中に、
いつの間にか掻き消されてしまった感があります。
選挙が終わりました。「保育園の義務教育化」は遠のきました。これが(も)国民の判断でした。

見たくない現実、考えたくない現実、所与の事実から、目を逸らせてはいけない。
今回、小生の軽率(?)が、小生自身を刺激しました。今回は、そんな投稿でした。
それにしても、選挙は負けました。結果がすべて。
ここからしか始まらない。ここから始める。今回は、自身を鼓舞する投稿でもありました。

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