前回、このブログで「家族」の話を出したら、いつになく反応がなくありました。
「夫は外で仕事。妻は家事・育児」という性的役割分業は、
思っていたのとはちがい、かなり新しい時代のものでした。
戦前までは、ほとんどの庶民は、農家などの自営業で、
男女が生産労働に従事していて、
家事や育児は、手のすいた者が、片手間に行っていました。
家事や育児を、専らにする“専業主婦”が一般化したのは、
19世紀のイギリス社会であり、西洋文明とともに世界に広がったのです。
日本では、戦後の高度成長期に、
アメリカのTVドラマの放映に誘われるように、
“専業主婦”が“普及”しました。
片や、“専業主婦”の本家本元であったヨーロッパ社会では、
1980年代に、社会構造の変化とともに、女性の社会進出が進みました。
で、日本はというと、ヨーロッパ社会に遅れて、戦後に“専業主婦”が一般化したのです。
「夫は外で仕事。妻は家事・育児」という分担は、
伝統であるかのように言われていますが……
……実は、ちがいました!
時代とともに変わる『家族のかたち』は、
どちらの形態が良いとか、悪いとか、ではないと思います。
日本でも、時代に合わせて、
家族に関わる制度や、税制・.社会保障のあり方を変えていくことが
必要になり、大事なのだと思います。