チェルノブイリ、フクシマ、そして人知

2016年04月28日

熊本地震で犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、
避難生活を余儀なくされておられる多くの皆様方にお見舞い申し上げます。

熊本を走る活断層の延長線上の川内(せんだい)原発。
そして、直下の活断層が明るみになった志賀(しか)原発。
地震予測の常識が通用しなくなっ熊本地震を機に、
原発事故に対するぬぐい切れない不安も一気にふくらんでいます。
「人知」の限界を突きつけられたからにほかありません。

一昨日は、チェルノブイリ原発事故から30年でした。
この事故では、広島型原爆の数百倍とされる放射性物質が北半球に降り注ぎました。
事故後、コンクリートで固められた「石棺」でしたが、疲労が進んでいるようで心配です。
その「石棺」(=原子炉)内に残留している核燃料の処分も含め、
事故処理の完了には、あと50年余はかかるとみられています。
「人知」で生産したものが「人知」で処分できないとは、人類の最大の汚点です。

さて、近隣の被災各国でも制定された「チェルノブイリ法」は、
被曝線量が〈年5ミリシーベルト〉を超える地域からの避難を義務付けています。
片や、福島第一原発事故で日本政府が避難基準としたのは〈年20ミリシーベルト〉。
「チェルノブイリ法」の基準の4倍です。
「人知」とは、いったい何なんでしょうか。

この3月の福島県の健康調査では、甲状腺がんと疑われる人数が、
通常の推定値の数十倍に上るとの報告がなされています。
にもかかわらず、チェルノブイリより被曝線量が少ないことを理由に、
「放射線の影響は考えにくい」と結論されました。
「人知」の危うさに止まらず、「人知」に恐怖さえ覚えます。

福島第一原発事故の翌年(民主党政権時)に「子ども・被災者支援法」が制定されました。
被災者支援はこれから本格化するはずでした。
しかし、昨年8月、安倍政権は、
「将来的には支援対象地域を縮小・撤廃することが適当」と、閣議決定しました。
広範な健康被害を認めれば、多額の補償が必要になりますし、
何よりも、原発再稼働に支障を来すからでありましょう。
「人知」の横暴としか言いようがありません。

只今、本日、衆議院議員会館で開催される
「グリーンテーブル(原発のない社会をめざす議員団会議)」の総会に向かう車中です。
これからの「日本の針路」を探ってきます。
そして、「人知」のあり様をも。

*写真は、震災翌年の福島県南相馬市の港



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